Fのまちを歩いてみた「一本杉通り」

 石川県七尾市は能登半島の中央部に位置し、漁港が多く北前船の寄港地であったことから、昔から賑わい栄えてきました。
 七尾は戦国時代に能登畠山氏7代目の義総により全盛期とも言われる「畠山文化」が築かれました。城下町をつくり、京都から文化人を招いて能登に京文化を広めたと言われています。上杉謙信の侵攻で畠山氏が滅ぼされた後、織田信長に能登一国を任された前田利家は、山岳の七尾城よりも港に近い小丸山台地に城を築きました。
 小丸山城址にほど近い場所に「一本杉通り」があります。道の両脇におよそ40のお店が並び、ぶらっと歩いて散策するのにおすすめです。

お茶の歴史を楽しく学べる

北島屋茶店

 昭和8年創業の北島屋茶店では、今では珍しい茶磨という抹茶専用の石臼を使った抹茶挽き体験ができます。
 この茶磨にお茶の葉「碾茶」を入れ、時計と反対周りに回すと、淡い緑のパウダー状のお抹茶がでてきます。茶磨を回す音は松風を感じられ、涼しげで風情があります。
 クリーミーに泡立てたお抹茶のお茶請けには、七尾名物大豆飴をどうぞ。柔らかい飴に、出来たての抹茶をかけていただきます。
 茶磨がないと挽きたては飲めません。挽きたてを飲みたい方は、ぜひ、北島屋茶店へお立ち寄りください。店主の楽しい話術で時間を忘れてしまいます。

食べる人と作り手を笑顔に

一本杉 川嶋

 万年筆を模った窓が特徴的な外観。木の温もりとろうそくの灯りで柔らかな空間の店内では、国産タモ材一枚板のカウンター越しに丁寧に素材と向き合う店主とともに日本料理を楽しめます。
 料理はコースのみ。2時間ほどの有意義な時間をお楽しみください。
 「生産者と消費者が笑顔になる事を願い、腕自慢の料理ではなく素材を引き立てるよう心掛けています。」と店主の川嶋さん。京都・大阪で修業し、この夏、生まれ故郷の七尾でオープンした「一本杉川嶋」。店主の明るい人柄と能登の四季を味わえるお店です。

上品な灯りと香り

高澤ろうそく店

  明治25年創業以来、全国でも数少ない和ろうそくを作り続ける「高澤ろうそく店」。北前船の寄港地であった七尾では、かつて前田家が商いとしてろうそく作りを発展させました。和ろうそくとは、原料が自然素材で植林活動にも繋がるみんなに優しいろうそくです。ハゼ・椰子・菜の花・お米などからロウを絞り、芯は和紙と灯芯草で一本一本手巻きしています。
 創業当時の復刻版とも言える「和ろうそく 一本杉」も仲間入りしました。温かみのあるオレンジ色の火が特徴です。仏事や毎日のお参り用はもちろん、おうちでのカフェタイムやヨガのタイマー代わりなど、普段使いできるろうそくもあります。

大正ロマンな風合い

茜屋珈琲茶房

 生きることは食べること。常日頃、健康に気を遣う美しいマダムが作るメニューは身体に優しく定評があります。栄養価にも詳しく、材料選びからこだわります。
 ダントツ人気は「モロカレー」。ご近所の鳥居醤油店のもろみを使い、風味とコク、スパイシーさがたまりません。食べ終わる頃には体がポカポカ。老若男女に好評です。
 ドリンクは、血圧を抑える能登野菜「中島菜」のパウダーを使った中島菜ジュースや、オーガニックで濃厚な味わいのブルーベリー&クランベリージュースなど、体に良いものが豊富です。
 運が良ければ、毛並みの美しい看板猫のジョジョ君に会えるかもしれません。

ICOU

北島屋さんの抹茶をたっぷり使った米粉100%のロールケーキです。まちあるきの休憩にお立ち寄りください。

時々

人と人、能登と人を結ぶという思いが詰まった時々。昔の風呂屋を改装した店内で名物・海鮮丼小丸山城をご堪能ください。

千代ずし

毎朝市場で能登の新鮮な魚を買い付けています。普段お目見えしない地物の貴重な魚に出会えるかも。

仙対橋

七尾市の中心市街地を流れる御祓川にかかる橋で、一本杉通りへの「入口」でもあります。青柏祭の「でか山」が描かれています。

花嫁のれん館

明治から平成までの花嫁のれんを常設展示しています。いつの時代も嫁ぐ娘への想いが込められています。

一本杉おすすめ「語り部処」

一本杉通りには、ここを訪れる人が店主や女将から地域の歴史や様々な生活文化の話を聞いて楽しむ「語り部処」がたくさんあります。
見る観光だけではなく、地元人とふれあえる、なかなか味わえない体験ができます。

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