地産地消、地元の木を使って
「奥能登原木しいたけ活性化協議会」現副会長の山方(やまがた)さんに、原木しいたけ栽培について教えていただきました。山方さんは、原木しいたけ栽培に携わり今年で4年目です。
「のとてまり・のと115」は、気温が8℃を下回ってくると発生する特性があり、旬の時期は12月から3月中旬です。
原木しいたけ栽培に使用する原木(しいたけ菌を埋める前の木)数は、各農家で決めています。山方さんは、毎年500〜600本の原木を使用し、現在は総数2300本のほだ木(しいたけ菌を埋めた後の木)を管理しています。
原木しいたけ栽培では水やりも大変な作業ですが、重い原木を伐採し運ぶ作業は特に重労働です。
さらに、近年の暖冬傾向などがしいたけの成長に影響を与えることもあり、環境の変化に対応することも課題とされています。しかし、奥能登の里山ではハウス栽培を行なっています。雪に対応したハウスを使用し、ハウス内で育てられ収穫ができる原木しいたけ栽培は、農家にとって冬の仕事として適しているようです。
また、多少形が不揃いな場合でも、干ししいたけにするなど無駄にならないように工夫しています。
のとてまり(のと115)の栽培方法
10月 伐採
紅葉の時期に、葉がついた状態の木を伐採します。
11月〜1月 葉枯らし・玉切り
乾燥させ葉から水分が抜けた後、しいたけ菌が成長できる死んだ木になります。
その後、扱いやすい原木のサイズにカットします。
2月〜4月 植菌
原木に穴を開け、形成菌(しいたけの素)を埋めていきます。
植菌後、一夏を超えてしいたけが発生します。
5月〜6月 仮伏せ
しいたけ菌を充満させるため、ほだ木をブルーシートで覆い、高温多湿状態にします。
7月〜10月 本伏せ
木の断面に白い斑点が現れ始めたら、しいたけ菌が充満したサインです。
その後、風通しに気をつけながら管理します。
11月 ハウス搬入
気温が8℃以下になるとハウスにほだ木を移動させます。
12月〜5月 袋掛け・収穫・乾燥
乾燥を防ぐため、一つ一つに袋がけをして湿度を保ちます。
その後、大きく成長したものを収穫していきます。
3月までは主に生しいたけ、4月からは主に干ししいたけを出荷します。