石川の食材・きのこ

石川県奥能登地域の里山で作られる、
大型の原木しいたけ「のと115」。
さらに厳しい条件を満たしたものだけが、
最高級しいたけ「のとてまり」と呼ばれます。
発生する確率は、なんと全体の約1%!
寒さの厳しい奥能登の里山で、
手間暇かけて一つ一つ、丁寧に育てられています。

手毬のような巨大しいたけ

需要と供給の中で生き残ってきた形

石川県の奥能登地域(珠洲市、輪島市、穴水町、能登町)の里山では、昔から豊富にある落葉広葉樹のコナラを活用して、炭焼きが行われていました。しかし、1950年代の燃料革命で石油やガスなどに転換され、炭焼きの需要が減少していきました。

そこで、1955年頃からは豊富にあるコナラが活用できる〝原木しいたけ栽培〟に切り替わっていき、珠洲市では生産者が300人以上に増加したことから、県内で干しいたけの一番の産地となりました。しかし、中国産の安価な干ししいたけが流通してからは、国産の生産量が減少し生産の継続が危ぶまれていきました。

そんな中、日本きのこセンターが開発した品種「菌興115号」を使用した「のと115」が栽培されはじめ、奥能登の気候風土に適し肉厚で大きく風味も良いことから、人気を集め需要が拡大していきました。さらに、2010年には、「のと115」のブランド化を進めるため、「奥能登原木しいたけ活性化協議会」が発足、2011年にブランド「のとてまり」が誕生しました。同年に初出荷されてから、2022年で10周年目を迎えます。

のとてまり3つの条件

  1. 傘の直径が8cm以上
  2. 肉厚3cm以上
  3. 傘の巻き込み1cm以上

さらに、形状や傷の程度などをクリアしたものが「のとてまり」と呼ぶことができます。