マダイの栄養

マダイは、良質のタンパク質が豊富で低脂肪。タンパク質は、骨、筋肉、毛髪、血液など、体の主要な部分を作ります。

更にビタミン類では、ビタミンB1やビタミンB2が含まれています。

ビタミンB1は、砂糖などの糖質を分解する酵素の活動を助け、エネルギーに変えるため、疲労回復・食欲不振に効果があります。

ビタミンB2は、細胞の再生や成長を促進したり、粘膜を保護する働きがあり健康な皮膚、髪、爪を作るのに不可欠です。

そのうえカリウムが100g中410㎎含まれていて、血圧の上昇を抑える働きもあります。

また、コレステレロールの沈着や、心筋からカルシウム、カリウムが失われるのを防ぐタウリンも含んでいるので、動脈硬化にも一役買ってくれます。

マダイは見た目も味も良く、栄養バランスもとれた、正に魚の王様と言えます。

マダイの味覚

一般的にマダイは、刺身、潮汁、鯛飯、鯛茶漬け、塩焼き、あら煮、かぶと焼きなどで、洋風にはカルパッチョやワイン蒸し、ムニエル、ブイヤベースなどで楽しまれます。

高松名物「鯛の浜焼き」は、徳川時代の参勤交代に幕府への土産物として持参するために腐らないように考案されたものです。藁と塩を利用し蒸し上げるもので、絶品といわれます。

鯛のかぶと煮
鯛のかぶと煮

広島では、大皿に鯛の姿煮とそうめんを盛り付け鯛の煮汁をつけて食べる「鯛麺」も有名です。主に婚儀や上棟式の祝いの席で供されます。

定番の刺身もおいしいのですが、マダイの鹿の子づくりは、さらに絶妙。その作り方は、三枚おろしのマダイの皮の上に布巾をかぶせ、その上に熱湯を注ぎます。皮がはぜて鹿の子絞りのようになります。これを氷水に入れて冷まし皮ごと刺身としていただくものです。ちなみに3年物のマダイが良いといわれます。

加工品では、塩ダイ、干ダイ、もみダイ、粕づけ、味噌づけ、タイみそ、タイでんぶなどがあります。

マダイを購入する際に見極めるポイントは、色が鮮やかで目の上が青く澄んでいて、エラが紅色で尾がピンとしたもの。切り身は、血合いが綺麗なことと、魚肉に透明感と弾力があるものがよいでしょう。